東京都協会クラブ委員会では、毎年クラブ大会開催前に安全対策の一環として「初級救命救急講習会」を開催してきました。毎回20〜30名の受講者があり、近年では、AEDの使用方法も講習内容に入りました。救命救急講習会開催の切っ掛けは、グランドで実際に起きうる実践的な救命法を身に付けたいと、東京消防庁と救命救急財団に働きかけ、毎回ラグビー協会で会議室を確保して受講者を募って開催しているものです。講習を担当してきた赤坂消防署では、協会の長年に渡る救命救急講習会開催と一般市民へとプレホスピタルケアーの意識啓発に取り組んだ点が救急業務協力者として相応しいとの評価を頂き、東京都ラグビー協会の表彰に至ったものです。
9月10日赤坂消防署において、救急の日(9/9)の記念事業の一環として表彰式が行なわれました。式典では、まず赤坂消防署において団体代表者に赤坂消防署・田中英夫署長から賞状が授与されました。ラグビー協会からは、東京都協会・貴島健治会長が列席しました。表彰式の後、1階駐車場内の救急車の前で、今年から救急救命士に許可された輸液注入、気管内挿菅の実技を見学しました。救急救命士の中でも特別に講習を終了したものだけに認められているそうで、まだ有資格の隊員は150人しかいないそうです。実技見学の後、署長や救急課長をまじえて懇談会が行なわれました。表彰を受けた団体はどこも救急業務に関する意識が高く、講習会開催希望やAEDの価格、それに救急救命士の業務拡大の話など活発な意見交換が行われました。
秩父宮ラグビー場には救急救命財団から寄付されたAEDが設置されていますが、大学や高校、クラブ等が使用する河川敷グランド等にはAEDの設置はほとんどありません。このような場所での救急隊到着までの一般人によるプレホスピタルケアーは緊急の課題です。一人でも多くのラガーメンが救命法を身に付け、救命の連鎖を担うことが期待されています。今回の受賞はこれまでの行動の評価と言うより、そういう期待値が込められたものと云えましょう。ともあれ、クラブ選手権前には、必ずクラブチームを対象に「救命救急講習会」を実施してきましたが、そのことが評価されてのこととなりました。毎回お世話係として尽力された関係者のみなさん、そして何よりも受講された多くのラガーメンに拍手を贈りたいと思います。
<受賞団体>
(救急部長感謝状)伊藤忠商事、東京地下鉄表参道駅務管区、青山一丁目アパート自治会
(赤坂消防署長感謝状)港区立赤坂小学校、青山小学校、JTビル、さわやか信用金庫、ハウスオブローゼ、三井不動産ビルマネジメント、AOKI,広友リース、コーニングジャパン、東京出光会、北青山一丁目住宅自治会、東京都ラグビーフットボール協会
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