「関東代表セレクションマッチ・レポート」

 3月2日(日)午後1時から秩父宮ラグビー場にて関東代表セレクションマッチを実施。先週に日本選手権決勝を終えたばかりのNECとサントリーの両チームをはじめ、釜石シーウエイブスやブルーシャークスなどのクラブからも選手が選出されました。尚、大学生は3月下旬に予定されている関東学生代表韓国遠征があるため、今回のセレクション対象から外れて実施となりました。

 今期の関東代表の監督を務める狩野均氏(セレコン強化委員)。「オフにもかかわらず、関東代表を目指して選手たちが集まってくれたことを嬉しく思います。さらに、代表に選ばれたい、という気持ちを全員が全面的にプレーに出してくれたことを何よりも嬉しく思います」
コーチの佐藤秀幸氏(セレコン強化委員)も「将来の日本代表、"フューチャー・ジャパン"(Future Japan)になる選手を育成する、その視点で関東代表を選びました。関東代表がジャパンの底上げになれば」と試合後に語ってくれました。

試合は35分ハーフ。キックオフ直後から激しいコンタクトが連発、出血一時退場の選手が多い肉弾戦が展開されました。
前半は「レッド&ブラック」の釜石シーウエイブスのSH池村選手が味方FWを勢いづけ、ロックの脇選手(サントリー)のサポートから、フッカー安藤選手(セコム)のトライを引き出すなど、15人一体となったラグビーを披露。
後半から出場した生沼選手(セコム)はしつこいディフェンスを見せ、そこからボールを奪った「ダークブルー」は終了間際にトライを返し、最終的に双方6トライずつ奪うゲームとなりました。
場内アナウンスもスコアボードもない寂しい試合会場の中でのゲームでしたが、熱心なファンたちが秩父宮ラグビー場に駆けつけ、選手達のやる気を上げてくれていました。

 セレクションマッチに出場したセコムの小池選手は「久しぶりのゲームでしたが、気持ちは乗っていました。即席のチームにしてはコミュニケーションが取れていたので、プレーしやすかったですね。自分の課題であるゲームコントロールも今日は出来たと思います」と満足そうな笑顔。

 抜群のフィットネスを見せつけた阮選手は「先週にシーズンを終えたばかりですので、体が痛んでいましたが、こういう機会からアピールしていくことが大切だと思い、積極的に参加しました」とナショナルチーム入りを意識したコメントをくれました。

長谷川 仁